2014年 09月 08日
DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件 感想01 |
デスノート×西尾維新とかいう化物みたいなコラボ作品。
デスノのノベライズ作品。デスノートらしさを最大限に尊重しながら、西尾の色が濃く出ている良作。西尾維新を読んでみたいけど、シリーズものが長くてちょっとという人は、これから入るのもいいかもしれない。
これはロサンゼルスで起きたイニシャルBBの人間が無差別に(?)殺されていく事件を、Lが解決しようと奔走する物語。その時にLの指示のもとで実際に現場で捜査をしたのが、当時FBI在籍中の南空ナオミ。既に3つの事件が起きてしまっている。
無差別に(?)というところがポイントで、ミッシングリンク、つまり被害者同士の関連性が一見ないように見えて、実はどこかにあるのではないか、それを見つければ次の犯行を予見して、阻止できるのではないか、という探偵物語。
そういうお話を、Lから直接聞いた、メロが記述(ノート)したという事で、「アナザーノート」。つまり地の文の語り部はメロである。
そして、この事件は「Lが初めて竜崎と名乗った」事件だ、として記録(ノート)している。
ところで、06年8月に発売された本作品「アナザーノート」だけど、現実世界における時系列がおかしい事になっている。サブタイトルにある様に、この小説ではデスノート本編ではなく、本編の2年前に起きた「ロサンゼルスBB連続殺人事件」を取り扱ったもの。
この小説の中での2年前というのはおかしくない。漫画の方で、南空ナオミがキラにやられた時に「私は2年前にLと仕事をした」「彼女はロサンゼルスBB連続殺人事件を解決した」「南空ナオミ、あの時に私の下で動いた」という台詞群がある。
だから、「ロサンゼルスBB連続殺人事件」が実際にあった事件で、という作中のタイムラインは原作に忠実で何も問題はない。問題はリアルの方にあって、それらの台詞が言われたシーンは確か、コミックスの2巻か3巻だったと思うが、それらの発売が04年だという事。
つまり「ロサンゼルスBB連続殺人事件」というワードだけが先にあって、それはどんな事件か分からないけど存在して、その事件名を拾った西尾維新が、おそらく後付けで「LABB連続殺人事件」を作り上げた事。これが超変態級の神技だと思うのだ。
読めばすぐに分かるが、ロサンゼルスである必要性も、「BB」という意味深な単語の重要性も、しっかりと組みたてられている。ノートを付けているのがメロである意味もあるし、LABB連続殺人事件が、記述に値するべき、Lにとってどれだけ重要な意味を持つ事件だったかも、きちんと分かるように作られているし。
こっからはどうしてもネタバレになるので、またそれは後日にでも。気が向いたら。
ネタバレを避けるように気にして書かれたwebページって非常に少ないよね。私はそれをあまり好ましいと思わないけど、そういうところに需要があるならそれはそっちに行ってくださいとだけ。やっぱり、重要な部分をいきなり不意打ちで晒されては読みたかったとしても読む気が削がれるし、核心に触れる記述をするときは気を付けたいと思うのです。
ネタバレを最小限にとどめた上で、どれだけ魅力的に作品を語れるかは難しい。でも出来たら、感想文を読んだ後に、この本読んでみたいと思わせるような文章を作ってみたいものです。
デスノのノベライズ作品。デスノートらしさを最大限に尊重しながら、西尾の色が濃く出ている良作。西尾維新を読んでみたいけど、シリーズものが長くてちょっとという人は、これから入るのもいいかもしれない。
これはロサンゼルスで起きたイニシャルBBの人間が無差別に(?)殺されていく事件を、Lが解決しようと奔走する物語。その時にLの指示のもとで実際に現場で捜査をしたのが、当時FBI在籍中の南空ナオミ。既に3つの事件が起きてしまっている。
無差別に(?)というところがポイントで、ミッシングリンク、つまり被害者同士の関連性が一見ないように見えて、実はどこかにあるのではないか、それを見つければ次の犯行を予見して、阻止できるのではないか、という探偵物語。
そういうお話を、Lから直接聞いた、メロが記述(ノート)したという事で、「アナザーノート」。つまり地の文の語り部はメロである。
そして、この事件は「Lが初めて竜崎と名乗った」事件だ、として記録(ノート)している。
ところで、06年8月に発売された本作品「アナザーノート」だけど、現実世界における時系列がおかしい事になっている。サブタイトルにある様に、この小説ではデスノート本編ではなく、本編の2年前に起きた「ロサンゼルスBB連続殺人事件」を取り扱ったもの。
この小説の中での2年前というのはおかしくない。漫画の方で、南空ナオミがキラにやられた時に「私は2年前にLと仕事をした」「彼女はロサンゼルスBB連続殺人事件を解決した」「南空ナオミ、あの時に私の下で動いた」という台詞群がある。
だから、「ロサンゼルスBB連続殺人事件」が実際にあった事件で、という作中のタイムラインは原作に忠実で何も問題はない。問題はリアルの方にあって、それらの台詞が言われたシーンは確か、コミックスの2巻か3巻だったと思うが、それらの発売が04年だという事。
つまり「ロサンゼルスBB連続殺人事件」というワードだけが先にあって、それはどんな事件か分からないけど存在して、その事件名を拾った西尾維新が、おそらく後付けで「LABB連続殺人事件」を作り上げた事。これが超変態級の神技だと思うのだ。
読めばすぐに分かるが、ロサンゼルスである必要性も、「BB」という意味深な単語の重要性も、しっかりと組みたてられている。ノートを付けているのがメロである意味もあるし、LABB連続殺人事件が、記述に値するべき、Lにとってどれだけ重要な意味を持つ事件だったかも、きちんと分かるように作られているし。
こっからはどうしてもネタバレになるので、またそれは後日にでも。気が向いたら。
ネタバレを避けるように気にして書かれたwebページって非常に少ないよね。私はそれをあまり好ましいと思わないけど、そういうところに需要があるならそれはそっちに行ってくださいとだけ。やっぱり、重要な部分をいきなり不意打ちで晒されては読みたかったとしても読む気が削がれるし、核心に触れる記述をするときは気を付けたいと思うのです。
ネタバレを最小限にとどめた上で、どれだけ魅力的に作品を語れるかは難しい。でも出来たら、感想文を読んだ後に、この本読んでみたいと思わせるような文章を作ってみたいものです。
by tomoe-alone
| 2014-09-08 01:31
| 西尾厨